ワインスクールに役立つスクールブログ

2017年11月29日 23:03
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2015年02月26日 13時59分担当/田辺公一

2014年 第7回全日本最優秀ソムリエコンクールに挑戦して(3)

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7.【帰省】

8月。

約3年ぶりになるだろうか。

お盆休みを利用して、実家がある山口県に帰省した。

なかなか顔を出さない息子の久しぶりの帰省に、両親と祖父は、とても喜んでくれた。

しかし、今回の帰省には、もう一つの目的があった。

10月に行われるソムリエコンクールの決勝会場が、福岡県のホテルニューオータニ博多だということで、あらかじめ現場を見ておきたいという気持ちがあったのだ。

いわゆるこれも「言い訳をしない準備」の一つである。

 
これまでにまとめたノートや資料をできる限り鞄に詰めての帰省。

少しでも空いている時間があれば、目を通せるようにした。

 初日は、自宅の裏庭で、恒例の家族全員でのバーベキュー。この時も地元のワインを合わせて飲むようにしていた。

そして、その翌日は、両親と共に福岡へ。

目的地であるニューオータニ博多に到着し、地元の料理やお酒が楽しめるというレストランに入り、焼酎や日本酒と一緒に郷土料理を堪能した。

その後、市内にあるという歴史ある酒蔵も見学をさせていただき、いろいろなお話を伺うことで、博多という土地の文化に少しでも触れることができた。






 
 

8.【9月】
 
ワインスクールで担当させて頂いている、試験対策講座2クラスの受講生達、約40名が皆一次試験を突破したとの情報が入り、私自身、達成感と共に、次の二次試験に向けての大きなプレッシャーを背負うことになる。

二次試験のテイスティング、実技に向けての対策講義には、この一年間やってきた授業の中でも、その先に見える大きな山の頂を目指すかのように、残された力を全て注ぐ勢いで、毎週教壇へと向かった。

限られた時間の中で、受講されている方々に何を持って帰ってもらえるか。

テイスティング能力を高め、金色に輝くブドウのバッジを全員が手にするために、自分の持っている全てのことを伝えることができたか。

自問自答の日々は続いた。
 

 コンクール本戦まで、一か月を切ったある日。

いつものようにレストランの現場に立ち、満席のゲストを迎え、ワインをサーヴする。

その日は、お昼頃から体調が思わしくなく、喉の調子が特に良くなかった。

時間が経つにつれ、ワインの説明が少しずつ困難になっていく。

声がかすれていき、次第に発声が思うようにいかなくなってきた。

そして、その日の営業の後半、ついに一切の声が出なくなっていた。
 
「声が出なくなったのは人生で初めて。こんなにもつらいとは。人間、疲労がピークを超えると声が出なくなるらしい。」

ネガティブな内容は、好ましくないと思いながらも、言葉で伝えることに飢えていたこの時の自分は、思わずツイッターでこんなことをつぶやいていた。

そして、さらに不運なことに、翌日は、ワインスクールにおいて、今年度のクラスに向けての二次試験前、最後の授業を控えていた。

ここまできて、まさか最後の授業に立てなくなるのか。。。ここまで共にがんばってきた仲間たちに最後のエールを送ることもできない。

そんなことになったら、講師として、これからずっと後悔の十字架を背負っていくことになるだろう。

それだけはどうしても避けなければならない。


翌日は、朝から病院に向かい、できる限りの治療とアドバイスをいただき、ワインスクールへと向かった。

声はかすれていた。

受講生にあらかじめ、お詫びを入れてはいたが、当然ながら講義自体のクオリティを下げることは許されない。

とにかく伝わるように声を振り絞り、いつも以上に強い気持ちを持って、授業に臨むようにした。

最後の十五分間は、おそらくほとんど声が出ていなかった。

聞き苦しかったかもしれない。

しかし、参加された方々からは、終了後、ありがたいお言葉をたくさんいただくことができた。

自分なりのベストは尽くした。

なんとか最後までやりきることができた。

全ての言い訳はなかった。
 




 



9 【最後のトレーニング
 
残り二週間。

ワインスクールでの仕事もひと段落つき、いよいよコンクールに向けてのラストスパートが始まった。

L‘AS、CORKは、変わることなく、日々100名様を超える、多くのゲストを迎え続けている。

そんな忙しい中でも、シェフは惜しみない協力をしてくれた。

「世界のどこかの名物料理を実食し、それに合わせて、2アイテムのワインをブラインドでテイスティングし、相性をコメントする。」

「用意されたワインリストに目を通し、即座に間違いを指摘していく。」

「各国のコース料理のメニューを突然渡されて、それぞれに合わせたワインを、全て別の国のもので提案していく」という課題を想定したトレーニングの場を、実際に用意してくれて、本番に向けてのトレーニングを進めていく機会を充分に与えてくれた。
 

自宅に戻ると、約60種類の、スピリッツやリキュールが入った小瓶を、銘柄を見ないように蓋をあけて、香りだけ取って瞬時に銘柄を述べる。

というトレーニングを繰り返していた。

そして自作の問題集も、フランス語バージョン作り、それを繰り返し読みかえした。

それと同時に、過去の世界大会や、全日本コンクール。

自身が決勝の舞台に立ったルイーズのコンクールのビデオも何度も見直しながら、決勝の舞台へ向けてのイメージトレーニングを繰り返していた。

 
そしていよいよ「明日、福岡に向けて発つ」という最終日、シェフからのサプライズで、最後のブラインドテイスティング。

3アイテムをフランス語でフルコメントし、最後の準備を終えた。




(次作をお待ちください)
田辺公一
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田辺公一Tanabe Koichi
プロフィール
  • 日本ソムリエ協会認定 ソムリエ
  • ワインディレクター
  • 2005年 第6回 ロワールワインソムリエコンクール ファイナリスト
  • 2007年 第6回 キュヴェ・ルイーズポメリーソムリエコンテスト 優勝

メッセージ
「初めて飲んだ貴腐ワインの香り、味わいが今でも忘れられません。」
もう10年も前のことですが、その時の感動、情景が鮮明に甦ります。
ワインを勉強するということは世界中の食文化や歴史、その土地の風土を知り、経験していくということでもあります。
そこから得られる日々の喜び、豊かさは必ずこれからの人生においてかけがえのないものになると確信しています。
LdVより: これまでの実績をもとにソムリエとしても活躍していらっしゃいます。また都内の飲食店のコンサルタントもされています。
豊富な知識のもと、優しい雰囲気で講座をすすめてくださるでしょう。
また、2014年、2015年の田辺講師受験クラスは1次試験合格率が2年連続100%と驚異的な合格率を誇っております。その合格率の裏には田辺先生の受講生へのフォローの厚さが垣間見えます。
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