今日のレコール・デュ・ヴァン
05月21日 14時42分  担当/顧問 剣持春夫

剣持校長の『ワイン・テイスティングのポイント Part 1』



【外観について】
.色調 ( ローブ )で何を見るのか?
   ワインの色は誰でもが見る事が出来るが、その意味を理解する事が必要である
・ 健康状態
・ ワインのタイプ
軽いタイプ又は重いタイプ、渋みの強さ、熟成の度合いなどを判断する
・ ワインのある程度の出身地やその年齢が理解できる
 
≪白ワイン≫
1.白ワインの色の要因
 健康なワインはほとんど透明に近い白から美しい黄金色に近い色調がある
その要因はぶどうの皮に含まれるフラボノイドと言われるポリフェノールと言われるポリフェノール類が
酸化していった結果である

− 他の要因 −       
・ 果皮との接触状態( スキンコンタクト )が長かったり、プレスジュースをもちいた場合
ゲヴュルットラミネール、リースリング、ソーヴィニョン・ブラン、と言った香りの強い品種が
その魅力的な香りを引き出すためにスキンコンタクトが良く行われる
・ ぶどうの熟度が高く果皮に色素成分が多かった場合
・ 樽発酵、樽熟成したワイン
樽からもフェノールが溶け出しそれ自体の色素を集めて結合するため、さらに色が濃く見える
よって樽発酵、樽熟成のほうがステンレス発酵、熟成のワインより色が濃くなるのは明白である
・ 古樽よりも新樽のほうが溶け出す要素が多くあるので色が濃くなる
・ 果皮の濃い赤系の白ぶどうのほうが果皮の薄い緑色の品種と比べると色の濃いワインが出来上がる
・ 黒ぶどうからも白ワインが出来るが、黒ぶどうからできた白ワインのほうが白ぶどうからできたワイン
より色が濃く、ピンクがかっている       

2. 若い白ワインの品種による色の違い( 呼称試験用には下記の品種を抑えたい!
 ●Sauvignon Blanc
   淡い黄緑を帯びた黄色
若々しくて新鮮
 ●Riesling
   黄緑を帯びた淡い金色引き締まった感じがある
 ●Chardonnay ステンレス発酵 ( 例、Chablis )       
シャルドネのワインは品種の色自体は薄く、醸造法に起因する色調が多く見られる
鮮やかな黄緑色で、透明感がある
●Chardonnay 樽発酵、熟成 ( 例、Chablis )
   樽のフェノール類により色調が濃くなる。シャルドネはこのような造りが一般的なためこの高密度で
輝くような黄金色がシャルドネの色だと思われがちだが品種そのものの色ではない
 ●Gewurztraminer
   混じりけのない黄金色で、若々しくかなりとろりとしている

3.白ワインの色表現
  水のように淡い→ 黄緑がかった淡い黄色 → レモンイエロー → 黄色がかった淡い黄色 →       
薄い黄金 → ゴールド → オレンジの入ったゴールド → トパーズ
     → 褐色がかったゴールド

≪赤ワイン≫
       
1. 赤ワインの色の要因       
ぶどうの果皮にはアントニシアンが含まれており、白よりも変化に富んでいる。       
赤ワインは果皮ごと発酵させるため、ワインに色が付く。アントニシアンは水溶性であるが、
育成されたアルコールで果皮の細胞膜が柔らかくなるため、発酵によって多くが溶け出す

・黒ぶどうには5種類のアントニシアンが存在し、品種によってそれらの比率と量が異なる
それらが品種の色の違いをもたらしている
・アントシアニンはPhによっても色が変化するため品種による酸度の違いも、色の違いの理由にもなる
     phが低ければ鮮やかな赤になり、高ければぼんやりした色になり紫がかっている。
・アントニシアンは不安定な物質で、数年たてばワインから消失してしまうが、他のフェノール類と化合し
     安定したタンニン類を作り上げるからである
     醸造過程でのマセラシオンとはこの変化を促進する過程であるとも言える
       
2.若い赤ワインの品種による色の違い ( 呼称試験用には下記の品種を抑えたい        
●Cabernet Sauvignon ( 例、Haut Medoc )
    黒紫がかってひんやりとして強い、深々とした色調。グラスの淵まで色が見られ、
透明な部分が少ない点に注目  
●Merlot  ( 例 Saint Emilion メルロ100% )       
  強く濃い色で、カベルネと比べると温かみのある色調。
       中心部の色は濃いが、淵の部分がやや明かるい部分が多くその違いが分かる
 ●Pinot Noir  ( 例、Cote de Nuits )
透明感と密度を両立したような色調
彩度は高めであるが、上品な深みがあり淵まで色素がある
       ピノ・ノワールは産地や醸造法によりずいぶんと色調が異なる
  ●Sylah ( 例、Saint Joseph )
とても濃厚で、爽やかな黒紫色。淵まで色素の固まりのようで、飲む前から腰が引ける
色の印象と味の印象は基本的に一致するが、シラーは何から何までパワフルである
Gamay ( 例、Chirouble )
やや明るいルビー・カラー
一見したところで濃いが、淵の部分は相当に薄く広がる
ピノ・ノワールと比べると、全体に抜けが悪く、鮮やかであっても奥行きがあまり感じられない色
である
  ●Grenache  ( 例、Chateauneuf-du-pape )
南の暖かな気候と、色の薄い土壌を感じさせる
薄めのぽってりと暖かい赤色である。ふちまで色素があるが、グラデーションの部分が広がっている
味わいもまた色と同様ゆったりとしている
●Sangiovese       
紫色を帯びたガーネット、サンジョベーゼ100%のワインだとやや濃いめの濃縮どが高いガーネット

3.赤ワインの色の表現 
  
  ブルゴーニュはルビー ( ピンクを濃くしたような明るい赤)からのスタート       
  ボルドーはガーネット (オレンジ系の黒っぽい赤)からのスタートになる
  紫がかったルビー → 紫が消えかかったルビー → オレンジがかった赤 → レンガ色がかった赤
   ( 紫がかったガーネット → 紫が消えかかったガーネット → )  →  マホガニー 
    → 褐色がかった赤        
       
★★★ 色を含んだ外観の表現のポイント★★★       
おそらく外観は練習を重ねれば誰でもが平均的に理想的なコメントができるであろう       
下記の順番にコメントしていくことが求められる

≪白ワイン≫       
1.まず気泡が無いかをチェック? スティルかどうか?       
2.外観が澄んでいるかどうか? 澄みきっているか?       
3.水晶のように光沢があるか?        
4.艶があるかどうか?       
5.ワインの色はどうか? 
黄緑がかった淡い黄色?濃い黄色、黄金色?  
6.粘着性は?脚ができるのか?脚ができないのか?粘性は中程度?       
7.熟成のニュアンスを感じるか?       
8.全体的な印象は? 若くて新鮮な印象?健全で若々しい?       

≪赤ワイン≫
       
1.まず気泡が無いかをチェック? スティルかどうか?       
2.外観が澄んでいるかどうか? 澄みきっているか?       
3.水晶のように光沢があるか?        
4.濃い色合いか?       
5.ワインの色はどうか? 
紫がかったルビー、紫がかったガーンネット、少しオレンジの混じったルビーやガーネット       
6.色に複雑性のニュアンスを感じるか?       
7.粘着性は?脚ができるのか?脚ができないのか?粘性は中程度?       
8.熟成のニュアンスを感じるか?       
9.全体的な印象は? 若くて新鮮な印象?健全で若々しい?       

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【顧問】剣持
【顧問】
剣持春夫
Kenmotsu Haruo
プロフィール
  • 社団法人日本ソムリエ協会『マスターソムリエ』
  • シャトーレストラン ジョエル・ロブション 初代シェフ・ソムリエ
  • SOPEXA(フランス食品振興会)主催
    第1回ソムリエ最高技術コンクール 優勝
  • イタリア貿易振興会主催
    第1回イタリアワインソムリエコンクール 優勝
  • フランス・ガストロノミー・フランセーズ・メートルコ ンセイエ
  • 国際協会『シュヴァリエ』
  • オードール・デ・コート・シャンパーニュ・オフィシエ認定書を持つ日本を代表するソムリエ
メッセージ
ワインには造られた国によって文化があります。造り手達がぶどう畑を耕し、収穫して、大切に育てたものですので、まずはワインを愛していただき、深く味わっていただきたいと思います。人間関係と同じで付き合いが深くなればなるほど愛着がわくものです。 レコール・デュ・ヴァンでは、一人でも多くの人がワインに触れて、よりワインが好きになっていただければ、これほど嬉しいことはございません。
 
 
 
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